「薬剤師」といえば病院や調剤薬局で働くイメージが強いかもしれませんが、実はドラッグストアで活躍する薬剤師もいるんです。
市販薬の相談に乗ったり、接客や店舗運営にも関わるなど、その働き方は多岐にわたります。
この記事では、ドラッグストア薬剤師ならではの仕事内容や病院・薬局との違い、やりがいを感じるポイント、そして実際に働く中で感じる大変さや楽しいと感じることについても詳しく解説します。
これから薬剤師を目指す方や、ドラッグストアでの勤務に興味がある方は、ぜひ参考にしてください。
ドラッグストア薬剤師の仕事・病院や薬局との違い

まずは、ドラッグストアで働く薬剤師の仕事の内容を、病院や薬局と違う点から説明します。
市販薬の相談を受ける
ドラッグストアでは、市販薬に関する相談を受ける機会がとても多いです。特に冬場などは「風邪をひいたんだけど、どの薬がいいの?」といった質問がよくあります。
なかでも多いのは、「この症状にはどの風邪薬が合っている?」「この薬とあの薬、どう違うの?」といった内容です。市販の風邪薬は種類が多く、どれを選べばいいかわからない人が多いため、薬剤師の説明がとても重要です。
また、現在飲んでいる医療用医薬品との飲み合わせについて聞かれることもあり、お薬手帳を見せながら「一緒に飲んでも大丈夫ですか?」と質問されることもあります。
郊外にある大型店舗では売り場が広く、呼ばれて店内を走ることも多く、体力も意外と必要です。
薬剤師として以外の仕事
ドラッグストア専売の店舗では、薬剤師の専門的な仕事が占める割合は全体の1~3割程度というケースもあります。
日々の業務で多いのは品出しで、大量の商品(薬だけでなく日用品も)を棚に並べます。ただし、作業中でもお客様から質問があればすぐに対応します。
店舗によってはレジ業務を担当したり、お客様の注文に応じて商品の発注を行ったりすることもあります。
また、店長などの重要な立場になれば、店の売り上げのことも気にしなければなりません。
このように、薬剤師としてだけでなく、店舗全体の運営に関わる仕事が多いのが特徴です。
ドラッグストア薬剤師の新人研修内容は?
大手のドラッグストアチェーンでは、新人研修がしっかりしています。最初は店舗の業務マニュアルを覚えることが中心です。
店舗ごとにやり方がバラバラにならないように、全社共通の基本ルールや接客対応の方法を学びます。
そのほか、医薬品やサプリメントに関する研修、メーカー担当者による商品説明会などもあります。
また、売上管理や店舗運営、接客マナーなどについても学ぶため、薬の知識だけでなく幅広いスキルが身につけられることが多いです。
日用品や化粧品の知識も必要?
ドラッグストアでは、日用品や化粧品に関する質問を受けることも少なくありません。
たとえば、「肌の乾燥対策にはどうすればいいか」などの相談を受けることがあります。薬ではなく化粧品の保湿剤を勧めることもあるため、一定の知識が求められます。
薬剤師であれば、化粧品の成分に興味がある人も多いかもしれません。美容担当のスタッフと連携して知識を深める機会もあります。
また、オーラルケア製品や洗剤についても質問されることがあります。「薬剤師=成分に詳しい」と思っているお客様が多いためです。
さらに、介護用品に関する相談もよくあるため、介護に関する研修が用意されている店舗もあります。
ドラッグストア薬剤師のやりがい

ドラッグストアで働く薬剤師の一番のやりがいは、病院にかかる程ではない人達の健康を支えられることです。
セルフメディケーションといって、お客様が自分で薬を選んで治療しようとするときに、症状を聞き取り最適な対応を提案します。
市販薬で対応できるのか、あるいは受診が必要かを判断する必要もあり、医療や薬の幅広い知識が求められます。
市販薬のどれを使うのがいいかは薬剤師の判断でお勧めできるのでやりがいを感じられます。
ドラッグストアで働く薬剤師のメリットとして、市販薬(OTC)の知識が自然と身につくことです。
さらに、病院や薬局に比べて給料が高めである傾向もあります。
また、自分で売り場づくりや商品展開を考えられる点も魅力です。
会社によっては推奨商品の販売目標があり、自分の工夫でどれだけ売り上げに貢献できたかが見えやすいのも、やりがいにつながります。
調剤併設型の店舗であれば、処方箋調剤が主な業務となり、OTC対応は第1類医薬品の説明や相談などに限られます。この場合、業務内容は調剤薬局とほぼ同じです。
今後、外来調剤だけでは薬局の経営が厳しくなるといわれている中で、市販薬に対応できるスキルは大きな強みになります。
将来的に薬局へ転職する場合でも、市販薬の知識が役立つことは多く、特に市販薬との飲み合わせに関する相談に対応できる点で信頼を得やすくなります。
ドラッグストアで大変なこと

ドラッグストアで働く際に大変だと感じることもいくつかあります。
まず、店舗の売り場が広く、呼ばれて走り回ることも多いため、意外と体力が必要です。また、毎日のように大量の商品を品出しする作業もあります。
売上ノルマのある店舗では、それを達成するプレッシャーを感じることもあり、人によっては負担になるかもしれません。
営業時間が長いのも特徴で、たとえば「12:00~21:00」など遅めのシフトに入ると、生活リズムが崩れやすくなります。
さらに、土日も営業しているため、休みが不規則になりがちです。友人と予定が合わせにくくなることもあるでしょう。
また、薬剤師業務だけでなく、品出しやレジなどの店舗業務にも携わるため、「薬の仕事だけをしたい」という人には向かないかもしれません。
ドラッグストアで楽しいこと

ドラッグストアで楽しいのは、売り場づくりの工夫がすぐ反応に出やすい点です。
私自身、ただ薬を渡すだけでなく、「どう見せれば手に取ってもらえるか」を考えられるのは面白いと感じます。
たとえば花粉症薬や水虫薬を、季節に合わせて目立つ場所に並べたり、
POPで違いをやさしく伝えたり。
そうした小さな工夫が売上やお客さまの「これ助かった」につながる瞬間は、かなりうれしいはずです。
調剤だけでは味わいにくい、“店を育てる感覚”も魅力だと考えられます。
まとめ
ドラッグストア薬剤師は、市販薬の知識を活かしながら接客や店舗運営にも関わる、幅広い役割を担っています。
やりがいも多く、セルフメディケーションの支援や自分の提案が売り上げにつながる喜びを感じられる一方で、体力仕事や勤務時間の不規則さなど、大変な面もあります。
医療機関というよりはお店という認識が強くなしますが、調剤だけでは得られない経験やスキルを身につけられるのがドラッグストア薬剤師の魅力です。
自分のキャリアの幅を広げたい方には、きっと大きな学びとやりがいがあるはずです。
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